トゲズワイガニは、北太平洋の深海に住むズワイガニの仲間です。
ドゲズワイガニとズワイガニを区別する特徴として、甲羅は赤みがかった色をしており、甲羅の表面には顆粒状の突起が多く、特に後縁部には鋭いトゲがあります。
日本近海でも稀に獲れることもあるようです。
しかし、トゲズワイガニは生息数もすくないとされており、漁業の対象にはなっていません。
そのため生態もあまり分かっていないようです。
トゲズワイガニが安い理由はなぜ?
カニは日本人にとって冬の味覚として人気のある食材です。
しかし、カニにはさまざまな種類があり、その中でも価格に大きな差があります。
例えば、北海道ふるさと水産という北海道産通販サイトでは本ズワイガニは650gで4,980円でトゲズワイガニは650gで2,980円で販売されています。
トゲズワイガニはズワイガニの近縁種でありながら、なぜトゲズワイガニはズワイガニに比べてこんなに安いのでしょうか?
その理由を探ってみましょう。
安い理由1:需要が低い
まず、トゲズワイガニは日本ではあまり知られていないカニであり、需要が低いためです。
トゲズワイガニは北太平洋の深海に生息するカニで、日本では仙台沖や北海道の礼文島西などからしか採れません。
そのため、市場に出回る量も少なく、一般的なカニとして認知されていません。
需要が低いということは、価格も下がりやすいということです。
安い理由2:ブランド化されておらず、B級品として扱われている
次に、トゲズワイガニはズワイガニに比べてブランド化されていないことも一つの理由になっています。
ズワイガニは日本では冬の味覚として有名であり、高級品として扱われるため、市場では高値で取引されます。
一方、トゲズワイガニはズワイガニの親戚というだけで、ブランド力がなく、市場では低値で取引されます。
安い理由3:見た目が悪い
さらに、トゲズワイガニは甲羅にトゲがあることや生の状態でも赤みを帯びていることで品質に影響すると誤解されやすいです。
見た目が悪いという印象を与えると、評価が低くなります。
このように、トゲズワイガニは見た目や色によって品質が劣ると誤解されやすく、価格が安くなる要因を含んでいます。
トゲズワイガニは美味しくない?
トゲズワイガニの味については、人によって評価が分かれるようです。
一方では、トゲズワイガニは訳ありカニや激安カニとして販売されていることが多く、品質や鮮度にばらつきがあるとの声もあります。
中には冷凍焼けしていてあんまりだったという声や値段相応の味との声もありました。
一方で、トゲズワイガニの味を高く評価する人もいます。
トゲズワイガニは味が繊細でベニズワイガニより水分も少なく美味とされています。
中にはホンズワイガニと遜色ない味との声もありました。また、トゲズワイガニはかに本来の甘みがあるという感想もあります。
トゲズワイガニの味を左右する要因の一つに、解凍方法が挙げられます。
解凍すると甲羅や脚が黒変したという声もありました。
しかし、カニの黒変(黒くなってしまうこと)はどんな生のカニでも鮮度に関係なく起こる現象で時間立つと変色してしまいます。
黒変しても味は変わらないのですが残念ながらおいしそうには見えませんよね。
黒変を避けるには、自然解凍ではなく流水で解凍してすぐ食べることやボイルすることで避けられます。
トゲズワイガニの食べ方
ここではそのなかのおすすめを紹介します。
塩ゆで
シンプルにお湯(水の3%程度の塩を入れる)で茹でて、そのままかレモンや酢醤油などで食べるのが一番人気です。
トゲズワイガニは生の状態でも赤みがあるので、茹でるときは火を通しすぎないように注意しましょう。
茹でたら冷やして食べるとさらに美味しいです。
かにちり
トゲズワイガニをばらして、昆布だしに酒と塩で煮ながら食べるのもおすすめです。
野菜や豆腐などを加えてかにすきにすることもできます。
最後は雑炊やうどんなどで〆るのも良いですね。
焼きがに
トゲズワイガニは水分が少ないので、焼いても美味しいです。
脚だけにして炭火やオーブンで焼きます。
焼くと水分が抜けて甘味や風味が強くなります。
バター醤油やマヨネーズなどをつけて食べるとさらに美味しくなります。
ただし、トゲズワイガニの殻はベニズワイガニよりも硬いのでそこだけは注意が必要です。
トゲズワイガニはどんな人に向いている?
トゲズワイガニは次のような人に向いています。
・冒険心がある人
・価格に敏感な人
・カニの味を楽しみたい人
トゲズワイガニは、リーズナブルな価格で美味しいカニ料理を楽しみたい方にピッタリです。
興味を持った方はぜひお試しください!